繊細君の365日

不安障害と奮闘中です。成長を感じた出来事を記録してます。同じ様に苦しんでいる人と繋がりたいです。

奨学金免除の申請から考えたこと

 

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 私は大学院に入学してから2年間日本学生支援機構から無利子の奨学金を借りているですが、優れた成果を挙げた生徒の一部を対象に返済が免除される制度があります。私は大学院2年間を通して研究活動を頑張ってきたので、この奨学金免除制度を申請しています。実は申請を進めていく中で、対象者の採択に関して問題があることに気がついたので記事にしたいと思います

 

 

論文投稿や学会発表の「件数」が基準

奨学金免除に申請した学生は論文投稿や学会参加、発表賞の受賞の「件数」に応じたポイントの合計で評価されます。ここで問題なのことは、論文や発表の質は全く問われないことです。極端な話、真面目に2年間取り組んでやっとの難易度の高いジャーナルへ論文を一報投稿した学生よりも、実験の結果を小分けにして難易度の低いジャーナルに複数の論文を投稿した学生の方が有利となるのです。公平性を欠くだけでなく日本の研究室全体の論文の質を下げることにも繋がると思います。

 

論文の数で評価されるのはなぜか?

論文の数や参加した学会の「数」のみで判断することがあまりよろしくないことだと述べましたが、なぜ研究の「質」を評価しないのでしょうか?それは質で評価することが難しいからです。一般的に奨学金免除の申請の際に学生の業績を評価するのは専門分野がバラバラの教授ですので、そもそも研究の質を判断するのが困難です。

 

では、奨学金免除の対象者をどのように決めれば良いか?

評価対象となる論文の投稿先や学会の基準を設けると良いと思います。専門分野間での難易度の差ができる小さくなるような基準法り評価を行えば、より公平性が増すのではないかと考えています。そもそもこの基準を決めることが可能かどうかが明白ではありませんが、少なくとも論文の数だけを稼ぐような研究は少なくなると思います。

 

奨学金免除の話から研究の質の話まで展開してしまいましたが、いかがでしたでしょうか?公平な評価が受けられて、日本の研究の質がより高まると良いですね!